平魚泳 Hirasakana Oyogu

大丈夫 ここで待ってるよ①

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天才・・・

 

この曲を、
二十歳そこらで描けていたら
僕は天才だっただろうな。

 

いや、でも、
ヒット曲には
なるはずがなかっただろうな。

 

でも、
僕が聴いて、ぶっ飛んだ、
Blanky Jet Cityや、井上陽水や、ブルーハーツや、
RCサクセションくらいの
天才感ある曲だよな。

 

 

前置きだけどいつも言いたい。
Blanky Jet Cityの原体験について

 

当時、中3か高1くらいだった僕は、
バンドブームで、似たり寄ったりの
新人メジャーデビューパンクバンドに
若いなりにも、
少し食傷気味になっていたんだと思う。

 

破れたジーンズやTシャツ着て、
「カッコつけないカッコよさ」に
心掴まれたブルーハーツ以外は、
代替物のように感じはじめてきた頃だった。

 

ちょっと
いわゆるロケンローで、
スタイリッシュで、
あからさまにカッコつけた
「ロカビリー」と呼ばれるジャンルが
ちょっと気になって、
ちょっとStray Catsとかを
聴きはじめていた時だった。
(グレッチというギターがカッコいいし、
スタンディングドラムがカッコいいし、
ウッドベースがカッコいい!)

 

そしてある日、
邦楽の音楽雑誌の表紙に
Blanky Jet Cityという
3ピースで、タトゥーして、
グレッチを持ったバンドを見かけた。

 

興味を持って
「Red Guitar and Truth」という
1stアルバムをレンタルで聴いてみた。

 

「赤いギターと真実」ですよ!
そして1曲目は「Cat was dead」ですよ!
「猫」ですよ!「死」=「ドクロ」ですよ!
R&R!

 

そして、イントロから
ロカビリー調のメロディとノリが流れてくる!

 

キター!!!

 

「猫が死んだ。僕の大事にしてた子猫がぁ」

 

え?

 

ダサい日本語・・・

 

もうここまでスタイリッシュなんだから
テキトーに巻き舌で歌ってくれたらいいのに(失笑)。

 

そして曲は流れてゆく。

 

「どうして悲しいんだろう? 寒い空の下」
ジャッジャッジャージャッジャッジャジャン!

 

・・・・うーん、
この人たち、こんなダサい歌詞を
本気で歌ってる・・のかも・・しれない。

 

・・・か、カッコいい!

 

転じてカッコいい!!!

 

カッコつけても、つけなくてもいい。
この伝わってくる「本気」が素敵なんだ!

 

 

大丈夫 ここで待ってるよ

 

長い、前置きにしては
いつも言っておきたい原体験を
語らせていただきましたm(_ _)m。

 

R&Rで尖って、強い感じはまったくないけど
この「大丈夫 ここでまってるよ」にも
そんな
「ダサくても本気」。
「ダサくなっちゃうほど本気」
なサビが、天才に思えます。

 

 

だって、
最初から受験する気なんて
ホントはなかったんだ
だなんて、
サビで声高に叫ぶ言葉じゃないでしょう=͟͟͞͞(・∇・ ‧̣̥̇)!

 

今でも、歌っていて恥ずかしさがつきまといます。

 

そんな言い訳がましい言葉、
言ってしまった時点で「負け」でしょう。

 

だけど、だから、
歌ってあげないと成仏できない言葉
のようにも感じたので、
「俯瞰」と「主観」の
心の立ち位置に戸惑いながらも
常に「純粋であろう」
と思いながら
歌っています。

 

つづく

この記事を書いた人

平魚泳

ウクレレ弾いて、タイコ叩いて、笛を吹いて、歌う。詩人。音楽家。言葉の持つ力、音の持つ力を日々確かめています。

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